鎌倉市/バイオマス・リサイクルについて
更新日:2012年2月16日
- バイオマスとは?
- なぜバイオマスを使うのか?
- バイオマス・ニッポン総合戦略について
- セミナー「バイオマス・リサイクルの取り組み」について
- バイオマス・リサイクルのこれから
バイオマスとは?
バイオマスとは、動物や植物から生まれた、再生できる資源のことです。("バイオ"は「生物、生物資源」、"マス"は「量」をあらわしています)
石油や石炭などの化石燃料は、バイオマスには含みません。
主なバイオマス
なぜバイオマスを使うのか?
バイオマスの活用には、地球温暖化の防止、循環型社会の形成など、様々なメリットがあります。
バイオマス活用のメリット
地球温暖化の防止
バイオマスに含まれる炭素は、もともと大気中のCO2を植物が光合成によって固定したものなので、燃やすことなどでCO2が発生しても、実質的に大気中のCO2を増加させません。
地球温暖化を防ぐ対策として、バイオマスの活用が注目されています。
循環型社会の形成(ごみ量の削減)
資源を使い捨てする社会から、リサイクルする社会への移行を促進します。また、ごみの焼却量が減ることで、ダイオキシン類の発生など環境への影響が少なくなります。
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エネルギーや製品がうまれる
現在はごみとして処理されているものや、使われていないものから、バイオエタノール、メタンガスなどのエネルギーを得ることができます。また、バイオマスプラスチックなどの製品をつくる技術も開発されています。
鎌倉市では、年間約41,000トンのごみを、名越と今泉のクリーンセンターで焼却しています。
燃やしているごみの組成を見てみますと、最も多い割合で含まれるのが、生ごみで、約40%程度となっています。そのほかには、紙類が約24%、プラスチック類、木や竹などが含まれています。
燃やしているごみのうち最も多い約40%を占める生ごみを、燃やさずに資源として活用することで、焼却量は大幅に少なくなり、ダイオキシン類の発生などごみの焼却に伴う環境への負荷も軽減することができます。
鎌倉市で現在焼却しているごみの組成
バイオマス・ニッポン総合戦略について
バイオマス・ニッポン総合戦略
バイオマス資原を有効に活用していくため、政府は平成14年12月に「バイオマス・ニッポン総合戦略」を策定し、バイオマスの利活用について、国家プロジェクトとして取り組み始めました。
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戦略では、関係する府省(国土交通省、環境省、農林水産省、経済産業省など)が連携し、バイオマスを利用する技術の開発や、バイオマスを利活用する市町村を増やす対策を実施しています。
セミナー「バイオマス・リサイクルの取り組み」について
鎌倉市では、平成20年1月31日(木曜日)に「バイオマス・リサイクルの取り組み」と題して、バイオマスのリサイクル先進都市である京都市で「生ごみのバイオマス化」を担当しておられる中村一夫氏をお招きし、セミナーを開催しました。
京都市では、「バイオガス化技術実証研究プラント」として、生ごみをバイオガス化してメタンガスを取り出す施設(1日当たり3トン)の実証試験を、京都市伏見区下鳥羽広長町にて平成11年度から行ってきました。今後は京都市内に家庭などから出る生ごみのバイオガス化施設(平成25年稼動予定)を建設することとなっています。
セミナーでは、バイオマス・リサイクルの技術について、分かりやすくご説明をいただいたほか、先進的な実証試験を行っている生ごみの「バイオガス化技術実証研究プラント」について、安心・安全面など具体的なお話をお伺いしました。
【講師紹介】
中村 一夫 氏
博士(エネルギー科学)技術士(衛生工学)環境計量士
京都市環境局適正処理施設部施設整備課兼循環企画課担当課長
京都大学大学院エネルギー科学研究科客員准教授
エコノマイザーは何ですか
セミナーでの配布資料(PDF:5,382KB)
バイオマス・リサイクルのこれから
今日、日本国内では廃棄物量の増大が大きな問題となっており、「大量生産・大量消費・大量廃棄」型の経済社会から脱却し、生産から流通、消費、廃棄に至るまで物質の効率的な利用やリサイクルを進めることにより、資源の消費が抑制され、環境への負荷が少ない「循環型社会」を形成することが急務となっています。
このような背景から、環境省は「循環型社会形成推進基本法」を平成12年3月に公布、「循環型社会形成推進基本計画」を平成15年3月に閣議決定し、循環型社会の形成推進に力を入れてきました。
平成17年には「循環型社会形成推進交付金(3R推進交付金)」の制度を設け、廃棄物の発生抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)を進めるためのインフラ整備を支援しています。
交付金の対象となる施設には、有機性廃棄物リサイクル推進施設が含まれており、廃棄物系バイオマスである生ごみの堆肥化、飼料化、メタン化施設などが対象となっています(対象事業費の3分の1を交付)。さらに、循環型社会の形成をリードする先進的なモデル施設(高効率原燃料回収施設)については、対象事業費の2分の1を交付することとしています。
また、「バイオマス・ニッポン総合戦略」は、地球温暖化防止、循環型社会形成、戦略的産業育成、農山漁村活性化等の観点から、農林水産省をはじめとした関係府省が協力して、バイオマスの利活用推進に関する具体的取組や行動計画を示すものとして、平成14年12月に閣議決定しました。
「バイオマス」は私たちの手で再生することが可能な資源であり、「バイオマスの有効活用」には、これからの地球環境を守り、循環型社会の形成に貢献する大きな期待が寄せられています。
鎌倉市においても、バイオマスを有効活用する取組を進め、循環型社会を構築していくために、今後、市内の家庭や事業所から出る「生ごみ」をメタン発酵させ、エネルギーを回収する施設の整備を進めていきたいと考えています。
バイオマス・リサイクルの取り組みについては、環境省や農林水産省、経済産業省のホームページなどに詳しいことが掲載されています。
【関連リンク】
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